食事するビジネスマン

近年、ビジネス業界で「マクロ栄養素」というキーワードに注目が集まっています。もともとは「マクロ管理法」と呼ばれるダイエット方法で話題になった言葉です。

近年では、仕事や体のパフォーマンスをアップする効果が期待できることから、マクロ栄養素を取り入れるビジネスパーソンが増えてきています。

そこで今回は、仕事のパフォーマンスをさらにアップさせたいと考えているビジネスエリートの男性向けに、マクロ栄養素の基礎知識や計算方法、基本的な管理ステップについてまとめました。

ビジネスパーソンが知っておくべき「マクロ栄養素」とは?

マクロ栄養素とは、私たち人間の体を動かすために必要不可欠な栄養素のことです。より具体的にいうと、「たんぱく質」「脂質」「糖質」のことで、別名「三大栄養素」ともいわれています。

栄養素には他にビタミンやミネラルなどがあり、三大栄養素と合わせて「五大栄養素」と呼ばれることもあります。微量でも人の発達や代謝機能の維持をサポートできるビタミン・ミネラルとは異なり、三大栄養素は比較的大量に必要とされるものです。

そのため、日々の食生活では自分にとって必要な量のマクロ栄養素をいかに効率よく摂取するかが重要なポイントになります。

ビジネスパーソン必見のマクロ栄養素計算法

計算

一日に必要なマクロ栄養素の量は、性別や身長・体重・年齢、そして1日の活動代謝量によって異なりますので、自分の条件に合わせて計算する必要があります。

以下では、自分に必要なマクロ栄養素を計算する方法を、3つの栄養素ごとにまとめました。

①たんぱく質:体重(kg)×2

②脂質:総摂取カロリー×25%

③糖質:総摂取カロリー-①-②

①のたんぱく質については、自分の体重さえわかればすぐに計算できますが、②と③で使用する総摂取カロリーを求めるためには、1日の基礎代謝や活動代謝、消費カロリーなどを先に算出する必要があります。

それぞれの計算方法は、後述するマクロ管理法4ステップでくわしく解説しますので、参考にしてください。

ビジネスパーソンの活動代謝の目安

自分に必要なマクロ栄養素を計算するには、1日の活動代謝量を把握しておかなければなりません。

1日の活動代謝の計算式はアクティブ度の度合いに応じて異なると説明しましたが、各アクティブ度をビジネスパーソンに当てはめると、以下のようになります。

①アクティブ度低:デスクワーク中心。体を動かすのは通勤で歩いたり階段を上り下りしたりする程度。

②アクティブ度やや高:接客業や販売業などの立ち仕事中心。あるいは通勤や外回り営業などで2時間程度の歩行や乗車をしている。

③アクティブ度高:立ち仕事がメインで、かつ1日1時間程度は農作業、漁業のような、やや活動強度の強い仕事に携わっている。または、1日1時間程度ウォーキングやサイクリングをして体を動かす習慣がある。

自分の仕事や生活習慣と照らし合わせてみて、自分の活動代謝はどの程度なのかチェックしてみましょう。

ビジネスパーソンのためのマクロ管理法4ステップ

自分に必要なマクロ栄養素を計算し、その通りに食事して目標とする体づくりを行うことを「マクロ管理法」といいます。

ここでは、日々の食事でボディメンテナンスを行いたいビジネスエリートの男性向けに、マクロ管理法のやり方を4ステップに分けてご説明します。

基礎代謝を計算する

基礎代謝とは、体温調節や心臓の拍動、呼吸など、無意識に行っている活動に消費されるエネルギー量のことです。

基礎代謝は年齢や体格によって差が出るため、一日の基礎代謝を計算する際は、年齢・身長・体重の3項目を使用します。なお、男性と女性では体のつくりに差があるため、基礎代謝の計算式も男女間で異なります。

【男性の基礎代謝計算式】

10×体重(kg)+6.25×身長(cm)-5×年齢+5

【女性の基礎代謝計算式】

10×体重(kg)+6.25×身長(cm)-5×年齢-161

たとえば、30歳男性・身長175cm・体重63kgの人の場合、基礎代謝は以下のように計算します。

10×63+6.25×175-5×30+5=1578kcal(小数点以下切り捨て)

つまりこの方は、たとえ1日中ベッドで寝転んでいても、1578kcalのエネルギーを消費していることになります。

1日の消費カロリーを計算する

1で計算した基礎代謝と、1日の活動量をもとに、1日の消費カロリーを計算します。

1日の活動量の計算式は、先に紹介した1日の活動代謝の目安に応じて、以下3つに分類されます。

①アクティブ度低:基礎代謝×1.2

②アクティブ度やや高:基礎代謝×1.55

③アクティブ度高:基礎代謝×1.725

①アクティブ度低のケースを例に、1で算出した基礎代謝をもとに計算すると、1,578kcal×1.2=1,893kcal(小数点以下切り捨て)が1日の消費カロリーとなります。

1日に摂取すべき総摂取カロリーを計算する

2で算出した消費カロリーをもとに、目的に合わせて1日に摂取すべき総カロリーを計算します。

①筋肉を増やしたい場合:消費カロリー×1.2

②現状維持したい場合:消費カロリー×1.0

③減量・引き締めの場合:消費カロリー×0.8

たとえばダイエットをして体を絞りたいという方は、③の計算式に2で算出した1日の消費カロリーを当てはめます。

1,893kcal×0.8=1,514kcal(小数点以下切り捨て)

マクロ栄養素の摂取量を計算する

3で算出した1日に摂取すべき総カロリーをもとに、マクロ栄養素、すなわちたんぱく質・脂質・糖質をそれぞれどのくらい摂取すべきかを計算します。

1日に必要な摂取量を求める計算式は、栄養素の種類によって異なります。

①たんぱく質:体重(kg)×2

②脂質:総カロリー×25%

③糖質:総カロリー-たんぱく質(①)-脂質(②)

体重と、3で求めた1日に摂取すべき総カロリーを①~③の計算式に当てはめると、以下のようになります。

①63kg×2=126g(たんぱく質1g=4kcalで、504kcal)

②1,514kcal×25%=378kcal(脂質1g=7kcalで、54g)※小数点以下切り捨て

③1514kcal-504kcal-378kcal=632kcal(糖質1g=4kcaで、158g)

以上の計算式から、1日に摂取すべきマクロ栄養素は、たんぱく質126g、脂質54g、糖質158gとなります。

3で設定した目的を達成するためには、算出したマクロ栄養素をもとにした食事を摂る必要があります。

ビジネスパーソンがマクロ栄養素を摂るのにおすすめの食品15選

タンパク質を含む食材

ビジネスパーソンがマクロ管理法を実践するために、ぜひ摂取したいおすすめの食品を三大栄養素ごとにまとめました。

たんぱく質の摂取におすすめの食品6選

たんぱく質を食事で摂取する場合は、なるべく脂質の少ない食品を選ぶのがおすすめです。

具体的には、鶏ささみや皮を取り除いた胸肉、豚や牛のヒレ肉、マグロの刺身などです。

チーズにもたんぱく質が含まれていますが、一般的なプロセスチーズだと脂質が多いので、脂肪分の少ないカッテージチーズを選びましょう。

脂質の摂取におすすめの食品6選

脂質は活動エネルギー源として活用されるほか、細胞膜やホルモンの材料にもなる大切な栄養素のひとつです。ただ、脂質を過剰に摂取すると肥満になったり悪玉コレステロールが増加したりする原因となります。

体の健康を損なわずにマクロ栄養素を摂取するには、良質な脂質を選んで摂ることが大切です。たとえばオリーブオイルやグレープシードオイル、ココナッツオイルなどの植物油には、コレステロール値の低下や生活習慣病予防に役立つといわれる不飽和脂肪酸がたっぷり含まれています。

また、脂質を摂取するときは他の栄養素も合わせて補給できるよう、各種ビタミンやミネラルを豊富に含んだアーモンドやカシューナッツ、アボカドなどをバランスよく食べましょう。

糖質の摂取におすすめの食品3選

糖質はご飯やパン、麺類といった主食のほか、長いもや里芋、さつまいもといった根菜類にも含まれています。ただ、白米や白い食パン、かぼちゃなどはGI値が高く、食べると血糖値が上がりやすくなるため、要注意です。

血糖値が急激に上昇すると、肥満ホルモンとも呼ばれているインシュリンが分泌され、脂肪がつきやすい体になってしまいます。現状維持やダイエットを目的にマクロ管理法を実践するのなら、GI値の低い食べ物、たとえば全粒粉パンや玄米、オートミールなどから糖質を摂取するようにしましょう。

理想のボディを手に入れたいのならマクロ栄養素を計算してみよう

たんぱく質・脂質・糖質の3つで構成されるマクロ栄養素は、いずれも人間が活動する際のエネルギーを生み出す大切な栄養素です。自分の性別や体格、目的などに合わせて1日に必要なマクロ栄養素を計算し、その通りに食事を続ければ、自分が理想とするボディを作り上げることができます。

ダイエットの経過

マクロ管理法と合わせて、より効率的にボディメイクしたい場合は、代官山駅から徒歩3分、恵比寿・中目黒から徒歩7分にあるメンズ専用エステサロン「TransATT(トランザット)」が提供するボディケアコースをぜひご利用ください。

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