上司

管理職の立場にある人は、自分の仕事をこなすだけでなく、上司として部下の指導・育成を行う役割も担っています。部下の成長を見れば、直属の上司の技量がわかるといわれることも多いです。

会社から評価される優秀な管理職でいられるよう、部下の指導にあたる際は部下の自主性を尊重する、こまめにコミュニケーションを取る、失敗の責任をしっかり持つなど、適切なコツを押さえることが大切です。

今回は、部下を指導する際に心がけたいことをわかりやすくまとめました。

部下の指導に長けた人材は、ビジネスで高く評価される

少子高齢化にともない、生産年齢人口が年々減少している現代日本では、優れた人材の育成・強化が急務とされています。しかし、部下の年齢やスキル、経験、性格などは人によってまちまちですので、マニュアルに従って通り一遍の指導を行っても、すべての部下が優秀な人材に育つとは限りません。

実際、内閣官房内閣人事局がまとめた「管理職のマネジメント能力に関するアンケート調査」の結果によると、自身が「部下のキャリア形成や人材育成に対する支援」を十分に行えていないと回答した人は約25%に上っており、4人に1人の管理職が部下の育成・指導に悩みや不安を抱えていることが伺えます。[注1]

逆に、部下に対して適切な指導・育成を行い、その成長をしっかり感じ取れる上司は、優れたマネジメント能力を持つ人材として高く評価されます。高いマネジメント能力を有する人材は希少かつ貴重な存在ですので、指導の成果によっては自身の昇進やキャリアアップにつながる可能性があります。

「経営者として一皮むけたい」「一流ビジネスパーソンとしてキャリアアップしたい」と考えているのなら、部下の指導・教育に注力し、上司としての技量を伸ばしてみましょう。

上司が部下の指導を行う際に心がけるべきこと5つ

話を聞く部下

上司が部下の指導にあたる際は、ただマニュアルに沿って指示するのではなく、部下自身の能力を引き出すための工夫を採り入れることが大切です。

部下によって年齢やスキル、経験は異なりますので、ひとりひとりに適した指導・教育を行うのは容易ではありませんが、部下の人間性や自主性を尊重し、適切なタイミングでサポートすれば、各々の持つ才能やスキルの成長を促すことができます。

ここでは、実際に部下の育成にあたった経験のある管理職の意見などを参考に、部下の指導で心がけたいこと、気を付けたいことを5つのポイントにまとめました。

部下自身に考えさせるようにする

単純に言われたことだけをこなすばかりでは、部下自身の能力や個性を伸ばすことはできません。基本はしっかり教えつつ、「この先はどうすればよいか」「どう動けば最も良い成果を生み出せるか」といったプラスαの思考は、なるべく部下に委ねるようにしましょう。

悩んだり、戸惑ったりする姿を見ていると、横から口や手を出したくなりますが、あえて遠くから見守るのも上司の務めです。

部下と積極的にコミュニケーションを取る

部下が与えられた仕事に対し、どんな行動を取っているのか、進捗状況はどうか、何か悩んでいることはないか…といった情報は、コミュニケーションなしで得られるものではありません。部下にとって、直属の上司は気軽に話しかけられる存在ではないため、悩み事や不安があってもなかなか切り出せず、人知れず困っていることも考えられます。

経営者や管理職は多忙なので、自分の仕事で手一杯かもしれませんが、折りを見て部下に話しかけ、仕事の進み具合や、困っていることがないかどうかなどを尋ねてみましょう。こまめにコミュニケーションを取っていれば、一人ひとりの部下の個性やスキルも把握しやすくなり、適材適所で仕事を任せられるようになります。

部下のミス・失敗の責任を受け持つ

経験や実績の少ない部下は、ときとして仕事上でミスを犯すこともありますが、その責任は上司がすべて受け持つ覚悟が必要です。

その失敗を責め立てたり、すべての責任を負わせたりすると、部下は萎縮してしまい、仕事に対する積極性を失ってしまいます。

部下が安心して仕事に取り組めるよう、「何かあったら自分が責任を持つ」という姿勢を保つことを心がけましょう。

達成できる目標を定める

仕事に対するモチベーションを維持するためには、ただ漠然と仕事のやりがいを説くだけでなく、部下自身に達成感を味わわせることが大切です。

とはいえ、いきなり高い目標を掲げたり、ノルマを課したりすると、心理的なプレッシャーから本来の能力やスキルを発揮できなくなるおそれがあります。まずは「少しがんばれば達成できる目標」を設定し、見事やり遂げたら、しっかり部下を褒め、評価してあげましょう。

「自分にもできる、やれる」と部下が自信を持つようになると、仕事への意欲やモチベーションも自然と増し、積極的に仕事に取り組むようになります。

人前で叱るのはNG

部下が仕事でミスや失敗を犯したときや、態度や言動に問題が見られる場合は、管理職としてしっかり叱ることも大切です。

ただ、オフィス内の自分の席に呼び出し、大勢の人がいる前で叱責すると、部下は必要以上に落ち込み、自信を失ってしまいます。部下を叱ったり、注意したりするときは、他の人の目につかないところで、必要なことのみ簡潔に伝えましょう。

ドラマやマンガなどでは、オフィス内の自分の席に呼び出して叱責する…といったシーンも多々見られますが、大勢の目がある中でミスや失敗を指摘すると、部下は必要以上に落ち込み、自信を失ってしまいます。

もちろん、失敗やミスを指摘し、必要に応じて叱責する必要はありますが、人目があるところでわざわざ説教するのは百害あって一利なしですので、叱り方にも配慮が必要です。

なお、くどくどと説教したり、要領を得ない話を長々と続けたりしても部下の心には響きません。あくまでも冷静に、客観的な視点で注意・指摘を行うことが大切です。

部下のタイプ別の効果的な指導方法

人の性格やスキル、長所・短所には個人差がありますが、仕事の能力や意欲の度合いで分けると、以下4つのタイプに分類できます。

  1. 能力・意欲ともに高い
  2. 能力は低いが意欲は高い
  3. 能力は高いが意欲が低い
  4. 能力・意欲ともに低い

理想的な部下は①ですが、②~④でも指導・教育の仕方によって①のレベルにまで押し上げることが可能です。

ここでは上記4つのタイプ別に効果的な指導方法をご紹介します。

能力・意欲ともに高い部下の指導法

仕事の能力・意欲ともに高い部下は非常に優秀で、一流ビジネスパーソンになる可能性を秘めています。

要領や飲み込みもいいので、細かな指導は必要ありませんが、自分の才能やスキルに溺れると自己中心的で身勝手な人材になってしまうおそれがあります。

このような部下は動向を見守りつつ、必要に応じてアドバイスを与えて正しい方向に導けば、ビジネスの即戦力として活躍してくれるでしょう。

能力は低いが、意欲は高い部下の指導法

能力こそ不十分であるものの、仕事へのモチベーションが高い部下は、指導次第でめきめきと頭角を現します。

まずは部下の長所や得意なこと、スキルを見出し、重点的に伸ばしていくことが大切です。

能力は高いが、意欲は低い部下の指導法

いくら能力が高くても、仕事への意欲が薄い部下は、隙を見ては手を抜いたり、さぼったりしがちです。

仕事へのモチベーションが低いのにはそれなりの理由があるはずなので、積極的にコミュニケーションを取って信頼関係を深めつつ、意欲が高まる条件を探っていきましょう。

能力・意欲ともに低い部下の指導法

能力・意欲ともに低い部下の指導は、一朝一夕では進まないので、じっくり腰を据えて取り組む必要があります。

まずは能力よりも、仕事へのモチベーションを高めることが先決ですので、③の場合と同様、こまめなコミュニケーションを心がけるのがポイントです。

一方で、能力が低い人でもこなせる仕事を与えて成功体験を積ませれば、自信が付いてモチベーションアップに役立つでしょう。

部下への指導とパワハラの違い

パワハラの加害者はよく「指導のつもりだった」と弁明しますが、部下の成長を促し、厳しくも暖かい姿勢で見守っていく「指導」と、職務上の地位や権限を振りかざして部下の人格や尊厳を侵略する言動を行う「パワハラ」では、明確な違いがあります。

適切な指導を行えば、部下は責任を持って発言・行動しますし、上司ともより良い関係を構築することができます。

一方、パワハラが常態化している職場では、部下は萎縮し、職場全体の雰囲気が悪くなりがちです。

パワハラは早期離職の原因にもなりますので、企業の発展に必要な人材育成を目標とする指導とは全く意味合いが異なります。

人事院は「パワー・ハラスメント防止ハンドブック」において、パワハラを防止するためには部下の健康状態の把握やパワハラになり得る言動の認識を広めると共に、積極的なコミュニケーションを図ることを推奨しています。[注2]

コンプライアンスが厳しい現代では、パワハラとみなされかねない行為は評価を下げる原因にもなりますので、部下を持つ経営者や管理職の方は、あらためて部下を指導する目的やねらいを確認しておきましょう。

上司の外見は指導の説得力に影響する

外回り

上司の身だしなみが乱れていると、部下から嫌悪感を抱かれてしまい、指導やアドバイスを受けても「どうしてこんな人に…」と反発される可能性があります。

部下が上司に対して信頼や尊敬の念を抱いていないと、なかなか指導の内容を受け入れてもらえません。

部下と信頼関係を築くためには、それなりの時間やコミュニケーションが必要です。まずは第一印象で嫌悪感や抵抗を抱かれないよう、身だしなみや外見を整えましょう。

身だしなみというと、清潔感のある髪型や服装などをイメージしますが、意外とまわりからチェックされているのが肌のきれいさです。

ニベア花王株式会社が実施した「世界5か国・ビジネスと男性スキンケアに関する意識調査」によると、ビジネスの現場で肌ケアしていない人に対し、「清潔感がない」「老けて見える」「疲れていそう」「だらしなく見える」など、ネガティブなイメージを抱いた人は全体の2~5割を占めています。[注3]

とくに若年層ほど身だしなみに対する評価が厳しい傾向にあり、20~30代男性からは「品が良くない」「仕事ができるように見えない」という回答が2割前後に上っています。

管理職が指導・育成にあたるのは若年層であるケースが多いので、適切な肌ケアを行っていないと、部下から「だらしない人」「仕事ができそうにない人」と見なされてしまうおそれがあります。指導・育成に入る前から「上司失格」の烙印を押されてしまわないよう、常日頃からスキンケアを行い、説得力のある見た目を維持することが大切です。

部下を指導するには、上司としての心構えと、整った外見が必要不可欠!

経営者や管理職が部下を優秀な人材に育てあげるためには、指導力はもちろん、コミュニケーション能力やサポート力などのスキルが必要です。

なるべく部下に考えさせる、たくさんコミュニケーションを取る、いざとなったら責任を持つなど、部下にとって頼りがいのある上司になれば、自然と優秀な人材が育っていきます。

ただ、第一印象で部下に嫌悪感や抵抗感を抱かれると、指導や育成に悪影響をもたらしますので、部下の指導にあたるときは身だしなみや外見にも気を配ることが大切です。

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[注1]]内閣官房内閣人事局:管理職のマネジメント能力に関するアンケート調査 結果概要[pdf]
[注2]]人事院:お互いが働きやすい職場にするために パワー・ハラスメント防止ハンドブック[pdf]
[注3]PR TIMES:株式会社ニベア花王 NIVEAMEN調べ「ー世界5か国・ビジネスと男性スキンケアに関する意識調査ー ビジネスマナーとして男性スキンケアが世界の常識に!国際的なビジネスの現場で男性スキンケアの意識が向上」

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