経営者や高収入ビジネスパーソンは仕事の接待に参加することも多々ありますが、会食の席では必ずといっていいほどお酒を飲むことになります。
もともとお酒に強い方は問題ないかもしれませんが、お酒に弱い人や、つい盛り上がって深酒してしまった場合は、翌日二日酔いに悩まされることも…。
しかも翌日が平日だった場合、たとえ二日酔いでも、いつも通り仕事をこなさなければならないのが辛いところです。
そこで今回は、会食翌日の二日酔いでも仕事のパフォーマンスを下げない秘訣と、二日酔いを最小限に抑えるためにやっておきたいことをまとめました。
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会食翌日の二日酔いの中での仕事の乗り切り方
会食翌日に、頭痛や吐き気、倦怠感といった二日酔いの症状が出ていると、ベッドから起き上がるのも大変ですが、忙しい経営者やビジネスパーソンほど、仕事を休むわけにはいきません。
ただ、体調が悪いまま仕事に取りかかってもなかなか集中できず、パフォーマンスを落としてしまう可能性があります。
二日酔いになってしまっても仕事に支障を来すことがないよう、会食翌日に違和感や不快感を覚えたら、
「いつもより意識的に水分を補給する」「朝一番にシャワーを浴びる」などの工夫を採り入れて、一日を乗り切りましょう。
ここでは、会食翌日の二日酔いの具体的な対処方法を5つご紹介します。
水分を補給する
二日酔いの当日は、いつもより意識的に水分を補給することが大切です。
アルコールが肝臓で酸化されると、二日酔いのもとといわれるアセトアルデヒドに代謝された後、酢酸→二酸化炭素+水の順で分解され、最終的には汗や尿、呼気となって体外に排出されます。
この一連の分解過程に必要なのが肝臓にある「アルコール脱水素酵素(ADH)」ですが、ADHが働くためには大量の水が必要となります。
ところが、アルコールには利尿作用があるため、二日酔いになるほどたくさんのお酒を飲むと、一時的な脱水症状に陥ります。
水が不足しているとADHが正常に働かず、アルコールの分解スピードが遅くなってしまうため、二日酔いが長引きやすいといわれています。
特に起床時は、就寝中に汗をかいたぶん、体内の水分量がかなり減っていますので、起きて歯を磨いたら、意識的に水分補給を行いましょう。
目覚めの一杯は水でもかまいませんが、胃が荒れがちな二日酔いの朝は、適度に塩分を含んだスポーツドリンクや経口補水液を摂取するのがおすすめです。
なお、コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれるカフェインには頭痛を緩和する作用がありますが、アルコール同様、利尿作用があります。
これらの飲むと、かえって脱水症状を悪化させてしまう可能性があります。
もし頭痛対策でこれらの飲み物を摂取する場合は、いつもより薄めに淹れて飲むようにしましょう。
シャワーを浴びる
二日酔いの朝は体が思うように動かず、身支度もままならないことが多いですが、出かける前に必ずシャワーを浴びていきましょう。
熱めのお湯と、冷たい水を交互に浴びると、全身の血行が良くなり、アルコールの代謝を助ける効果が期待できます。
大量のアルコールを摂取した翌朝は汗でベタベタ、体臭も気になりやすいので、身だしなみを整える意味でも、シャワーを浴びてさっぱりさせることが大切です。
薬を服用する
二日酔いの症状がひどい場合は、ドラッグストアなどで販売されている薬を服用しましょう。
肝臓の働きを助ける成分や、頭痛・吐き気などの症状を緩和させる成分が含まれている薬を飲むと、だいぶ症状が楽になるはずです。
具体的には、塩化カルニチンやウコン、甘草エキス、粘膜修復材、制酸剤などが含まれている薬を服用すると、二日酔い対策に役立ちます。
アルコール分解を助ける栄養を補給する
アルコールの分解にはさまざまな栄養素が必要ですので、二日酔いの朝は、いつも以上に栄養バランスに配慮した食事を摂る必要があります。
特に意識的に摂取したいのは、肝臓の働きをサポートするビタミンBやC、クエン酸などの栄養素です。
これらは主に柑橘系のフルーツに含まれていますので、二日酔いの朝は果物を意識的に食べるのがおすすめです。
ただ、経営者や上級ビジネスパーソンは多忙な日々を送っていますので、「朝食を食べる時間がない」という場合は、フルーツ入りのスムージーやジュースを飲んでもよいでしょう。
また、アミノ酸やたんぱく質、大豆イソフラボンなどの栄養素を含む味噌や豆腐、肝臓の働きを助けるオルニチンをたっぷり含んだシジミなども二日酔い対策に有効な食べ物として知られています。
これらはすべてお味噌汁の具にもなりますので、二日酔いで食欲がないときは、シジミや豆腐のお味噌汁を作って飲んでいくだけでも体調の改善を見込めるでしょう。
いつもより明るく振る舞う
二日酔いの日は体も心も重苦しく、憂鬱になってしまいがちですが、そんなときこそ努めて明るく振る舞うことが大切です。
しかし、どんよりとした顔をしていると周囲からも心配されますし、営業や商談もうまく行かなくなってしまいます。
そんなときは、二日酔いであることを周囲に悟らせないよう、努めて明るく振る舞いましょう。
意識的にテンションをアップさせると、気分もだんだん高揚してきて、二日酔いの症状も軽減されます。
二日酔いを最小限に抑えるために、会食前にすべきこと
ここまで、二日酔いの日を乗り切るための対処法をご紹介してきましたが、できれば二日酔いになる前に、何らかの対策を講じておきたいところです。
二日酔いのリスクは、飲酒前に小腹を満たしておく、二日酔い予防のドリンクを飲むなどの対策を行っておけば最小限に抑えることができますので、会食の予定が入っているときは、事前に以下の方法を実践してみましょう。
固形物をお腹に入れておく
空腹状態でお酒を摂取すると、アルコールが一気に全身に回ってしまい、二日酔いになるリスクが高くなります。
会食でも食事は出ますが「まずは一杯」と最初にお酒を飲み始めるケースが多いので、できれば会食前に何らかの固形物をお腹に入れておきましょう。
ただ、消化の良いものを食べると、会食前にお腹の中からなくなってしまうおそれがありますので、なるべく消化吸収の遅いものを食べるのがおすすめです。
たとえば、バターやオイルなど脂肪分を含んだものは消化吸収のスピードが遅いので、バターを塗ったパンやドレッシングのかかったサラダなどを食べておくと、アルコールが回るスピードを穏やかにすることができます。
また、会食の際は「とりあえず一杯」と先にお酒を飲むことになるケースが多いですが、たとえコップ一杯でも一気にあおったりせず、少しずつ口を付けるようにするとお酒が回りにくくなります。
二日酔い予防のドリンクを飲む
二日酔い対策として販売されている栄養ドリンクには、肝機能を高めるはたらきのあるタウリンやビタミンB群、ウコンなどの栄養成分が豊富に含まれています。
これらの成分を飲酒前に摂取しておくと、アルコール分解をサポートし、二日酔いのリスクを予防する効果が期待できます。
ドリンクなら、会食直前でもささっと飲むことができますので、あらかじめコンビニやドラッグストアなどで購入しておきましょう。
二日酔い対策で会食中に気を付けたいこと
二日酔いは、会食中のアルコールの摂取方法や食事の仕方によって症状の程度に差が出ます。
翌日に二日酔いで苦しみたくないのなら、会食中は以下のポイントに注意しましょう。
お酒ばかり飲まない
空腹の状態でお酒ばかり飲んでいると、体内のアルコール吸収スピードが速くなってしまいますので、合間にきちんと食事を取るようにしましょう。
経営者や一流ビジネスパーソンが参加する会食では、お膳やコース料理が振る舞われることも多く、自分でメニューを選択できないのが難点ですが、植物性食品や乳製品を意識的に摂取すると、胃腸に負担をかけずに済みます。
また、血糖値をキープするナッツ類や豆類もおすすめですが、塩気のあるものは体内の水分を奪いやすいので、できれば避けた方がベターです。
マイペースで飲むことを心がける
経営者や一流ビジネスパーソンは接待される側に回ることも多く、酒席では相手からどんどんお酌されます。
進められるがままに飲酒のピッチを上げると二日酔いのリスクが高くなりますので、お酒を飲むスピードはマイペースを心がけましょう。
お酒と同量の水分を摂取する
会食中はついお酒ばかり飲んでしまいがちですが、二日酔いを予防したいのなら、摂取したアルコールと同量もしくはそれ以上の水分を意識的に摂取することが大切です。
利尿作用のあるアルコールを大量に摂取すると脱水症状を引き起こし、二日酔いの症状が悪化する可能性があるからです。
会食後に大量の水を飲むよりも、お酒とお酒の合間に水分補給をはさんだ方が、アルコールそのものの摂取量も抑えられて効果的です。
そもそも二日酔いはなぜ起こる?メカニズムと要因を解説
お酒を飲み過ぎた翌日に二日酔いになるメカニズムは未解明の部分も多いのですが、主たる要因は「軽度の離脱症状」「ホルモン異常から来る脱水や低血糖」「アセトアルデヒドの影響」などが挙げられます。[注1]
ここでは、二日酔いの主な原因となる要素をわかりやすく解説します。
軽度の離脱症状
離脱症状とは、依存性のあるものの反復使用を中止したときに発生するさまざまな不快症状のことです。
短時間にお酒をたくさん飲んだ後、突然アルコールの摂取をやめることにより、軽度の離脱症状を引き起こすのが二日酔いの原因とされています。
ただ、脳波検査では一般的な離脱症状とは正反対のパターンが見られることから、二日酔い=離脱症状という説を疑問視する声もあります。
ホルモン異常による脱水・低血糖
二日酔いになると、いくつかのホルモンの分泌量に変化が生じ、脱水症状や低血糖を引き起こしやすくなるといわれています。
脱水や低血糖になると、だるさや立ちくらみ、食欲不振、頭痛、血圧低下など、二日酔いではおなじみの症状に見舞われる可能性があります。
炎症反応
二日酔いの状態になると、体内である種の炎症反応のマーカーが高い値を示すことが報告されています。
二日酔いの頭痛対策として消炎鎮痛薬(頭痛薬)を飲んだことがある方も多いと思いますが、一定の効果を得られるのは頭痛薬が体内で発生した炎症反応を鎮静化するためと考えられています。
アセトアルデヒドの影響
アルコールを分解する過程で生み出されるアセトアルデヒドが血中に蓄積されると、二日酔いの諸症状を引き起こしやすくなります。
アセトアルデヒドは「アルデヒド脱水素酵素2(ALDH2)」によって分解されますが、ALDH2の活性には個人差があり、低活性型の場合はいわゆる「お酒が弱い人」になります。
最近では、アセトアルデヒドそのものが二日酔いの直接的な原因ではなく、低活性型のALDH2を有することが二日酔いの要因ではないかと考える説もあるようです。
二日酔いでの出勤は控えるべき?
二日酔いになると仕事のパフォーマンスが著しく低下し、ミスや失敗のリスクも高くなりますので、いっそのこと仕事を休んだ方がいいのでは?と思う人も多いでしょう。
確かに、二日酔いで出勤して普段にないミスや失敗を犯すくらいなら、大人しく家で休み、体調を万全に整えてから出社した方が効率的です。
しかし、経営者や一流ビジネスパーソンは毎日多忙な生活を送っているため、会食のたびに二日酔いで仕事を休んでいると、ビジネスに大きな支障を来す原因となります。
ベッドから起き上がれない、明らかに顔色が悪いといった症状がある場合は休むことを検討するのもありですが、基本的には上記でご紹介した二日酔い対策を実践し、なるべく仕事に穴を開けないよう努めるのがベストです。
ただ、明らかに二日酔いの状態・態度で出勤するのはNG。会社勤めの方を対象に実施したアンケート調査によると、二日酔いで出社した経営者や上司に対し、「失望する」「軽蔑する」「自己管理できないのかとガッカリする」といった声が多く寄せられたそうです。[注2]
部下から尊敬される経営者、ビジネスパーソンであるためにも、二日酔い対策は念入りに行い、会食の翌日でも颯爽と出勤できるようにしましょう。
アルコールが抜ける時間の目安
アルコールを分解するスピードには個人差がありますが、男性の場合は1時間に9g程度、女性は6.5g程度を分解するといわれています。[注3]
たとえば20gのアルコールを含むビール中ビン1本なら、男性は約2.2時間、女性は約3時間かかる計算になります。
なお、分解の前段階にあたる胃・小腸での吸収に1~2時間ほどの時間がかかりますので、トータルでは飲酒から3時間~5時間がおおよその目安といえます。
もちろん、飲酒量が増えればそれ以上の時間がかかりますし、冒頭でも説明した通り、アルコールの分解スピードには個人差がありますので、一概に「◯gのアルコールを◯時間後にアルコールが抜ける」と言い切ることはできません。
また、睡眠中はアルコールの分解速度が落ちるといわれていますので、夜に会食してすぐに就寝した場合、翌日までアルコールが残ってしまう可能性大です。
お酒を飲む前・最中・後に対策するのはもちろんですが、接待する際は会食を早い時間帯にセッティングし、早めに帰宅するよう取り計らうのもひとつの方法です。
二日酔いは体調だけじゃなく顔にも出る
二日酔いになると頭痛や吐き気、倦怠感などさまざまな症状が現れますが、実は見た目にも大きな変化をもたらします。
特に気を付けたいのが肌状態の悪化で、アルコール分解の際に発生するアセトアルデヒドには、肌細胞を傷付ける作用があるといわれています。
また、アルコールの分解に使われる水分やビタミンは、肌の状態を健やかに保つために必要な成分でもありますので、お酒を飲み過ぎると肌荒れの原因となります。
肌の状態が良くないと、第一印象も悪くなり、ビジネスに支障を来すおそれがあります。
二日酔い対策を徹底するのはもちろん、日頃からしっかりスキンケアをして肌をきれいな状態に保っておくことが大切です。
二日酔いは体にも肌にも影響大!予防やスキンケアを徹底しよう
二日酔いになると、頭痛や吐き気、倦怠感といった体調不良を引き起こしてしまいます。
そのままの状態で仕事に出ても本来のパフォーマンスを発揮できませんので、アルコール分解に必要な水分や栄養を摂る、シャワーを浴びて血行を良くする、薬を服用するなどの対策を行いましょう。
また、二日酔いの日は肌の状態も悪くなりがちなので、日頃から丁寧にスキンケアを行い、肌の調子を整えておくよう心掛けましょう。
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[注1]厚生労働省e-ヘルスネット:二日酔いのメカニズム [注2]マイナビニュース:要注意! 二日酔い上司に対する評価は"失望""けいべつ""信用なし" [注3]厚生労働省e-ヘルスネット:アルコールの吸収と分解