口臭を気にする

経営者やビジネスパーソンにとって、日常的な口臭対策は最重要エチケットのひとつです。口臭対策を怠ると、ビジネスにも少なからず影響をもたらしますので、日頃からオーラルケアを徹底することが大切です。

今回は、経営者やビジネスパーソンに必須の口臭対策や、口臭がきつくなる原因についてわかりやすく解説します。

経営者やビジネスパーソンは口臭対策が必須

経営者やビジネスパーソンは、商談や接待、会食などで人と対面する機会が多いため、口臭対策は必須です。

最近は新型コロナウイルスの影響により、相手との距離が近い状態で会話を交わすことは少なくなりましたが、コロナの感染拡大以前に実施したアンケート調査によると、ビジネスパーソンの7割以上が「他人の口臭が気になったことがある」と回答したそうです。[注1]

話している相手の口臭がきついと、会話を交わすこと自体に苦痛を感じるようになり、「早く話を切り上げたい」「この人と話したくない」と思われる原因となります。

商談や接待は、相手に自社の商品・サービスをアプローチしたり、先方とコミュニケーションを取ったりする場ですので、「話したくない」と思われるのはビジネスでは致命傷となります。また、相手が同僚や部下の場合でも、口臭のせいでコミュニケーションに支障を来すと、仕事に影響が出る可能性があります。

会社の内外で円滑なコミュニケーションを築くためには、日頃から口臭対策を行い、相手に不快感を与えないことが大切です。

自分の口臭は自分では気づきにくい

口臭に気づく女性

「他人の口臭が気になったことがある」と回答した人が7割以上いるということは、それだけ口臭のきつい人が多いということを意味します。

一方で、「自分の口臭が気になったことがありますか?」という質問に対し、「ない」と回答した人は全体の2~3割に上っており、自分の口臭に関して自覚のない人が多いことがわかります。[注2]

特に男性は、「ない」と回答した人の割合が多く、女性が2割弱に留まっているのに対し、男性はどの年代でも3割前後に達しています。

ある研究によると、男性は女性よりも嗅覚を司る神経細胞の数が少なく、においに対して鈍感になる傾向にあるのではないかと考えられています。[注3]

加えて、人の嗅覚は、常に同じにおいを嗅いでいると、そのにおいに慣れて気にならなくなる「順化」という現象が起こります。他人の口臭には敏感でも、自分の口臭はなかなか気付くことができないので、「におっている」ことを前提に口臭対策を行っておいた方がよいでしょう。

口臭がきつくなる主な原因とは?

口臭がきつくなる原因はひとつではなく、虫歯や歯周病、食べ物の影響、疾患など、さまざまな要素が考えられます。ていることもあります。

人によっては複数の原因が重なっていることもありますので、以下にまとめた主な講習の原因をチェックし、自分に当てはまる項目がないかどうかチェックしてみましょう。

虫歯・歯周病

虫歯によって歯に穴が開いたり、歯と歯茎の間にすき間(歯周ポケット)ができると、食べかすがつまってニオイの原因となる細菌が繁殖しやすい状態になります。

中でも嫌気性菌と呼ばれる細菌は、代謝の過程で口臭の原因物質となる揮発性硫黄化合物を生み出すため、放っておくと口臭がきつくなる要因となります。

生理的口臭

生理的口臭とは、健康な人にでも起こり得る口臭のことです。

口腔内に繁殖する細菌は、通常、殺菌作用のある唾液によって過剰な増加を抑えられています。しかし、起床時や空腹時、緊張時などに唾液の分泌量が低下すると、細菌が繁殖しやすい状態になり、徐々に口臭がきつくなるのです。

生理的口臭は唾液の分泌量が元に戻れば自然に解消されますが、慢性的に緊張状態が続くと、生理的口臭が持続するおそれがあります。

においの強い食べ物

ニンニクやニラ、ネギなど、においの強い食べ物を口にすると、一時的に口臭がきつくなります。時間が経過すると口臭は徐々に収まってきますが、においの原因物質は胃腸で消化された後も、血液を介して体内を循環し、呼気として排出されます。

食後に歯磨きをしても、体内から発せられるにおいを抑えることはできませんので要注意です。

口腔内の乾燥

口の中が乾燥していると、唾液による殺菌力が低下し、口臭のもとになる細菌が繁殖しやすくなります。

起床後や運動後など、一時的な乾燥なら問題ありませんが、平時でも口腔内が乾いている場合、口腔乾燥症(ドライマウス)の疑いがあります。

日頃から慢性的なストレスを抱えていたり、口呼吸の習慣があったりすると、唾液の分泌量が低下してドライマウスを引き起こす要因になりますので、多忙な経営者やビジネスパーソンは特に注意が必要です。

なお、ドライマウスは軽度の状態では口臭、ねばつき、ヒリヒリ感といった症状に留まりますが、重症化すると舌の表面がひび割れる、痛みで食事を摂りづらくなる、会話に支障を来す、不眠になるといった症状が出ることもあります。

通常なら生活習慣の見直しによって症状は緩和しますが、日常生活に支障を来すほど重症化した場合は、医療機関の受診も検討しましょう。

病気

上記3つの原因に思い当たる節がない場合、病気が口臭のもとになっている可能性もあります。

その場合、病気の種類によってにおいに差があり、たとえば肺がんなどの呼吸器系疾患や、胃がんなどの消化器系疾患、扁桃炎などの耳鼻咽喉系疾患にかかっている場合は、卵や肉が腐ったようなにおいを発します。

一方、糖尿病の場合はりんごが腐ったようなアセトン臭、肝硬変や肝臓がんなどの疾患にかかっている場合はアンモニア臭が発せられます。

いずれのケースも、その他の口臭とは異なる独特のにおいがします。自分で気付いた場合、あるいは他人に指摘された場合は、医療機関を受診しましょう。

経営者やビジネスパーソンのための口臭対策

マウスウォッシュ

病気が原因の口臭は、もとの疾患を治療するほかありませんが、その他の原因については、オーラルケアグッズを使ったり、生活習慣を見直したりすれば、予防することが可能です。

ここでは、経営者やビジネスパーソンが毎日実践したい代表的な口臭対策を4つご紹介します。

オーラルケアグッズを複数使ってお手入れする

オーラルケアというと歯ブラシを思い浮かべる方が多いですが、口腔内を隅々まできれいにするには、複数のオーラルケアグッズを併用する必要があります。

はじめに歯ブラシで歯の表面の汚れを落としたら、仕上げに歯間ブラシやデンタルフロス、舌ブラシを使って歯と歯茎の間、奥歯、舌などを磨き上げ、できるだけ歯垢が残らないようにしましょう。

携帯用のオーラルケアグッズを持ち歩けば、会社にいる間も口腔内のお手入れができるので、1セット準備しておくことをおすすめします。

デンタルリンス・マウスウォッシュを使う

口に含んでうがいするだけで口腔内をさっぱりさせられるデンタルリンスやマウスウォッシュは、出先で歯磨きできないときや、今すぐ口臭対策したいときにおすすめのアイテムです。最近は手のひらサイズの携帯用デンタルリンスも発売されているので、食後や外出前のエチケットとして活用する方が増えています。

自宅でも、就寝前にデンタルリンスやマウスウォッシュで口腔内を殺菌しておけば、細菌が繁殖しにくくなり、起床時の口臭予防につながります。

ガム・タブレットを常備する

移動中のすき間時間を活用して口臭対策したい方は、ガムやタブレットを持ち歩きましょう。一般的な嗜好品のガムではなく、歯垢のもとになる細菌のはたらきを抑制するキシリトールが配合されたガムやタブレットを愛用すると、口臭対策だけでなく、日頃の虫歯・歯周病予防にも役立ちます。

ミントなどの香料が入ったガム・タブレットなら、気分がスッキリするうえ、口臭もさわやかになるのでおすすめです。

人と会う前はコーヒーを控える

コーヒーには目覚ましや集中力を高める効果が期待できるため、仕事の合間に愛飲している方は多いと思いますが、フィルターを通り抜けたコーヒー豆の微粒子が舌の表面に付着すると、時間の経過とともに嫌なにおいを発するようになります。

また、カフェインの利尿作用によって体内の水分が減少すると、唾液の分泌量が減り、細菌が繁殖しやすい状態になってしまいます。商談や接待など人と会う約束がある場合は、コーヒーを飲むのを控えましょう。

デキるビジネスパーソンは息もフェイスも爽やかに!

取引先と商談したり、部下に指示を与えたりするビジネスパーソンにとって、口臭対策は必要不可欠なエチケットです。日頃から歯ブラシやデンタルリンスなどのオーラルケアグッズを使って丁寧にお手入れしつつ、シーンに応じてガムやタブレットを上手に活用し、しっかり口臭対策を行いましょう。

口臭対策を万全に行えば清潔感をアピールできますが、顔にニキビや吹き出物が出来ていたり、シミやたるみが目立ったりすると、「不潔」「だらしない」という印象を与えてしまいます。相手に好感を持たれたいのなら、オーラルケアだけでなく、定期的なスキンケアを行うことも大切です。

メンズ専門エステサロン「TransATT(トランザット)」では、他店で5年以上の経験を積んだベテラン施術者が、お客様の肌質や悩みに合わせて最適なフェイスケアを実施いたします。

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[注1]パナソニック株式会社:72%がビジネスシーンで気になる口臭…その原因は口内環境にあり!? 約6割が経験、 “マスク臭”は<口内フローラ>乱れのサイン? 4個当てはまったら黄信号!? 12のチェックリストを紹介
[注2]パナソニック:【オーラルケア意識調査】 ビジネスシーンに要注意。 口臭が気になった相手として「同僚」「上司」が上位に。
[注3]National Library of Medicine:Sexual dimorphism in the human olfactory bulb: females have more neurons and glial cells than males[英文]

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