筋肉は体の見栄えを良くしてくれるだけでなく、生活習慣病をはじめとした健康リスクの軽減にも欠かせません。仕事が忙しい男性が効率よく筋肉をつけるには、適切な運動に加えて食事にも気を配る必要があります。
例えば一般的に糖質は筋肉の大敵と思われがちですが、タンパク質を一緒に摂ることで、脂質がタンパク質の分解と吸収を促進して、効率よく筋肉へ栄養を送ってくれる効果があります。
このように男性が筋肉をつけるときは、各栄養素の働きを理解し効率のよい身体づくりを目指すことが大切です。今回は、男性がより効率的に筋肉をつけるために必要な栄養素やその働き、おすすめの料理を5つご紹介します。
男性が筋肉をつけるために必要な5つの栄養素
男性が筋肉をつけるためには、欠かせない必要な栄養素がいくつかあります。それぞれの栄養素には異なった役割があるため、栄養素についての理解を深めることで、仕事が忙しくても効率よく筋肉をつけられるようになるでしょう。
まずは、筋トレをしているメンズが押さえておきたい栄養素について詳しく紹介します。
筋肉に欠かせない「タンパク質」は回数を分けて摂取する
人の体を構成するタンパク質の8割は筋肉であるといわれているほど、タンパク質は男性が効率よく筋肉をつけるうえで欠かせない栄養素です。
だからといって、タンパク質を大量に摂取すればいいということではありません。人は1度に大量のタンパク質を消費できないうえに、摂取したタンパク質のすべてが筋肉に使われるわけではないためです。
成人男性に必要な1日のタンパク質は、60gほどといわれています。タンパク質をしっかりと吸収して筋肉を育てたい場合は、間食を含め4~5回に分けた食事でタンパク質を摂取するようにすることが大切です。
「糖質」はタンパク質と合わせて摂取する
筋肉と糖質は相反するように思えますが、筋肉をつけるためには、糖質も欠かせません。
筋肉を動かすために必要なエネルギーとなってくれるのが、糖質(炭水化物)です。糖質はタンパク質と一緒に摂ることで、タンパク質の分解と吸収を促進し、効率よく筋肉へ栄養を送ってくれます。
また、男性が負荷の高い筋トレを行うときは、筋肉を構成する組織が破壊されることになります。糖質は、破壊された筋肉を回復するためのエネルギーにもなってくれる栄養素です。
摂取をためらいがちな「脂質」も筋肉づくりをサポートする
細胞膜やホルモンを構成する成分である脂質は、運動の際のエネルギー源になるだけでなく、脂溶性ビタミンの吸収を助けてくれます。そのため、筋肉をつけたい男性にとっては欠かせない栄養素なのです。
とはいえ男性の中には、筋肉をつけるために脂質を摂取することをためらってしまう人もいるかもしれません。
しかし、脂質が体内で足りなくなってしまうと、肌が乾燥しやすくなったり、便が硬くなって排泄しにくくなったり、コレステロールが不足してホルモンが低下したりするリスクがあります。
そのため健康を維持するためには、ある程度は良質な脂を摂取する必要があります。ただし過剰に摂取すれば、当然体脂肪として蓄積されてしまうため注意が必要です。タンパク質が豊富な食材のなかには脂質が豊富なものも多いので、そういった食材を意識して摂取するといいでしょう。
意識して摂取したい5つの「ビタミン」
ビタミンも、男性の筋肉にとって欠かせない役目を担っています。
とくに、運動をする男性が意識して摂取したいビタミンは以下の5つです。
- ビタミンB6:タンパク質の合成や分解を促進し、タンパク質の吸収を高める
- ビタミンD:筋肉内へのタンパク質の吸収を高め、筋肉を増強させる
- ビタミンA・C・E:抗酸化作用があり活性酸素を抑制し、体をダメージから守る
- ビタミンB1:糖質をエネルギーに変える
- ビタミンB2:脂質をエネルギーに変える
不足しがちな4つの「ミネラル」
ミネラルは人が体内で合成できない栄養素なため、会食や忙しさで栄養が偏りがちな男性に不足しやすい傾向にあります。男性が筋肉をつけるためにはミネラルは欠かせないため、食事から意識的に摂取するようにしましょう。
ミネラルのなかでも、マグネシウム・カルシウム・亜鉛・鉄は重要です。それぞれの働きは以下のとおりです。
- マグネシウム:筋肉を動かすために必要な運動神経の伝達に関わっている
- カルシウム:骨の主要な成分であると共に、筋肉の収縮に欠かせない
- 亜鉛:筋肉の維持・成長に必要な性ホルモンの正常な分泌に欠かせない
- 鉄:血中で酸素を運ぶヘモグロビンの成分であり、不足すると十分な鍛錬が行えなくなる
男性が筋肉をつけるためにおすすめの料理5選
ここからは、上記でお伝えした筋トレに重要な栄養素を踏まえたうえで、男性におすすめの料理をいくつか紹介します。
筋トレ中の男性は、これらの料理を摂取すると効率的に筋力アップすること間違いなしでしょう。
ビタミン豊富な「鶏むね肉とブロッコリーのレンチンチーズ蒸し」
ブロッコリーは野菜の中でもトップクラスでタンパク質が豊富なうえに、ビタミンも豊富です。チーズはタンパク質のほか、カルシウムなどのミネラルも含まれています。
食べ応えがあるので、普段食べる量が多い男性でも満腹感を味わえます。
材料 |
・鶏むね肉 1枚(300g程度) ・ブロッコリー 1株 ・プチトマト 5〜10個 ・ピザ用チーズ 40g 【味付け】 ・しょうゆ 小さじ1 ・日本酒 大さじ1と1/2 ・鶏がらスープの素 小さじ1/2 ・片栗粉 大さじ1 【ドレッシング】 ・おろしにんにく 小さじ1/3 ・ポン酢しょうゆ 大さじ2 ・黒胡椒、タバスコ 適量 |
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工程 |
【1】プチトマトは半分に、鶏むね肉は皮をとり、一口大に切る 切った鶏むね肉をまな板に並べて、ラップを被せて肉の繊維を軽く壊すようなイメージ伸ばし棒や瓶の底を使って叩く 【2】ポリ袋に鶏むね肉を入れて、味付け用の調味料をすべて加えてよく揉み込む 【3】ブロッコリーは房と茎に切り分けて、それぞれ食べやすい大きさに切って、5分ほど水にさらす さらしている間にドレッシングを作っておく 【4】耐熱皿に鶏むね肉とブロッコリー、プチトマトを盛り付ける 【5】軽くラップを被せて、600wの電子レンジで9分加熱する 7分ほど加熱したところで一旦取り出して、ピザ用チーズを振りかけて、再び2分加熱してドレッシングをかけたら完成 |
豆腐・枝豆を追加でタンパク質を強化「野菜たっぷりつくね」
鶏ひき肉にも、男性の筋トレに欠かせないタンパク質が豊富に含まれています。パサつきがちな鶏肉も、つくねにすることでおいしくジューシーに仕上がります。
紹介するレシピには豆腐や枝豆も使われているので、しっかりタンパク質を摂りたいときにぴったりです。
材料 |
・鶏ひき肉 250g ・枝豆 100g ・もめん豆腐 100g ・干ししいたけ 2〜3個 ・にんじん 1/4個 ・卵黄 1個 ・しょうゆ、砂糖、酒 各小さじ2 ・片栗粉 大さじ1 ・しょうが汁 小さじ1.5 ・白ネギ 8〜10cm程度 【タレ】 ・しょうゆ、砂糖 各大さじ1.5 ・酒、みりん 各大さじ1 ・しいたけの戻し汁 大さじ2 【水溶き片栗粉】 ・水 大さじ1 ・片栗粉 小さじ1 ・サラダ油 大さじ1 ・大葉 6枚 |
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工程 |
【1】干ししいたけを水で戻し、みじん切りにする 戻し汁は捨てずに大さじ2残しておく にんじんは皮をむいて、5mm程度のさいの目切りにする 枝豆は豆だけにしておく 【2】タレと、水溶き片栗粉はそれぞれ混ぜ合わせる 白ネギは、白髪ネギにしておく 【3】ボウルに材料を入れて、練り混ぜる よく混ざったら、手にサラダ油を少量塗ってタネを小判の形に整えていく 1個につき、1/4の量で作る 【4】フライパンに油を入れ、強火で熱してからつくねを並べていく 火が通ってきたら弱火にし、ひっくり返して蓋をし、蒸し焼きにする その間にお皿に大葉をしいて、焼きあがったつくねを乗せる 【5】キッチンペーパーでフライパンを軽く拭き、強火にしたら混ぜ合わせたタレを加える 次に水溶き片栗粉を加えて、程よいトロミがついたら、つくねにかける さらにその上に白髪ネギをトッピングしたら完成 |
良質な脂を摂取できる「鮭とアボカドのサラダ」
鮭には、男性の筋トレで重要となるタンパク質が豊富で、ビタミン類も豊富に含まれています。また、アボカドは「森のバター」といわれているように、良質な脂が含まれています。
ビタミン類やミネラルが豊富で作り方も簡単なので、自炊をする時間がない男性にもおすすめのレシピです。
材料 |
・鮭フレーク 30〜40g ・アボカド 1/2個 ・ルッコラ 適量 【ドレッシング】 ・塩 適量 ・レモン汁 大さじ2 ・オリーブオイル 大さじ1と1/2 |
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工程 |
【1】ボウルを用意し、ドレッシングを作っておく アボカドは皮をむいて種を取り除いて、食べやすいサイズに切る 【2】ドレッシングのボウルの中に切ったアボカドを入れ、よく混ぜ合わせる 【3】お皿に盛り付けて、鮭フレークとルッコラを盛り付けて完成 |
ミネラル豊富な「マグロ納豆」
マグロの赤身には、ヘルシーで良質なタンパク質が豊富に含まれています。ビタミンのほか、ミネラルも豊富に含んでいるため、筋トレ中の男性だけではなく、バランスの良い食事でパフォーマンスを向上させたい男性にもおすすめの食材です。
納豆にはタンパク質はもちろん、カルシウム、カリウム、鉄、亜鉛、銅などミネラルが豊富に含まれているので、マグロと一緒に摂るとよりバランスが良くなります。
材料 |
・マグロ 200〜250g ・ほうれん草(冷凍でもOK) 1束 ・納豆 1パック 【下味】 ・しょうゆ、酒 小さじ1 ・だし汁 小さじ1 【調味料】 ・しょうゆ 小さじ3 ・卵黄 1個 ・チューブのわさび 小さじ ・刻みネギ 適量 |
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工程 |
【1】マグロを一口大に切る ほうれん草は火を通して、水気をしっかり絞る 冷凍ほうれん草を使用する場合は電子レンジで加熱して、粗熱をとってから水気をとっておく 【2】水気をきったほうれん草に、下味の調味料を加えてよく混ぜる 納豆は調味料をすべて加える 【3】お皿に下味のついたほうれん草をしき、その上にマグロを盛り付けたら納豆をかけて完成 |
赤身肉が低脂質かつ高たんぱく「牛ヒレ肉のサラダ仕立て」
牛ヒレ肉は少し値段が高いですが、低脂質でタンパク質が豊富なおすすめ食材です。また牛肉はとても栄養価が高く、男性の美容にもうれしいビタミンが豊富に含まれています。見た目の清潔感はビジネスにも良い影響を与えるため、ぜひ美容にも効くこのレシピを試してみてください。
美味しくて満足感も高いため、とくに筋トレを頑張ったご褒美におすすめです。
材料 |
・牛ヒレ肉 2枚 ・塩、こしょう 適量 ・サラダ油 大さじ1 ・ステーキソース(にんにく風味) 適量 ・ルッコラ、グリーンカール、クレソン 適量 ・パプリカ(赤と黄) 各1/2個 |
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工程 |
【1】牛ヒレ肉の筋切りをして、塩、こしょうを適量振りかけてなじませる ルッコラ、グリーンカール、クレソンは、食べやすい大きさにカットする(手でちぎってもOK) 玉ねぎとパプリカは、薄切りにしておく 【2】フライパンにサラダ油をしいて、牛ヒレ肉を入れて焼く 【3】牛ヒレ肉が焼けたら食べやすい大きさに切り、上に野菜を盛り付けて、ステーキソースをかけたら完成 |
男性の筋トレにベストな食事摂取のタイミング
男性が筋トレするときに気をつけておきたいことのひとつとして、食事を摂るタイミングが挙げられます。食事を摂るタイミングによって、脂肪燃焼や筋肉合成、トレーニングのパフォーマンスなどが大きく左右されるためです。
基本的に、食事を摂らずに空腹状態でトレーニングを行うことは好ましくありません。
- 空腹でトレーニングをしない
- トレーニング後速やかに栄養補給する
忙しいビジネスマンが効率よく筋肉をつけるためには、この2点が非常に重要です。
筋トレ前にはエネルギー源となる炭水化物を、筋トレ後はできるだけ早く炭水化物およびタンパク質を摂取しましょう。
また筋トレ後の食事は、その後の食事に支障をきたさない内容にしましょう。筋トレ開始の2~3時間前や、筋トレ終了後のなるべく早い段階の食事がおすすめです。
男性が筋肉をつけるときは栄養と食事が重要
私たちの体は、摂取した食べ物からつくられています。男性が筋トレをするときは、効率的に筋肉をつけるサポートをしてくれる食材を選ぶことで、成果が出るスピードも変わってきます。
今回解説した栄養の知識をもとに良質な食事を摂取して、より素晴らしいメンズの筋トレライフを送りましょう。
仕事に打ち込むビジネスマンが効率よく筋肉をつけるためには、運動だけでなく適切な食生活を心がけることが大切です。「自分ひとりでは食生活に不安が残るという」男性は、オンライン食事指導サービスを受けてみましょう。
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